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開発金融と環境プログラム>ODAの抜本的見直しを求める意見書
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プレスリリース ODAの質向上に「事業仕分け」活用を 市民団体が抜本的見直しを要請

プレスリリース[PDF版]

12月14日、政府開発援助(ODA)の質の向上に関心を有する市民団体等、35団体・45個人は、鳩山総理大臣、仙谷内閣府特命担当大臣(行政刷新)、岡田外務大臣、行政刷新会議第2ワーキンググループの尾立議員・菊田議員に対し、「事業仕分け」の議論を活用し、ODAの質の向上を求める意見書を提出しました。

意見書では、「ODAの効果は、ハコモノ協力事業の額に比例するものではなく、その内容や工夫によって、十分発現できる」とし、行政刷新会議による外務省関連の仕分けの結果を歓迎。また、「議論の中で浮上したODAに関する問題点の解決は、ODAの質の向上にも資する点に注目し」、下記を求めています

・ 仕分けの結果を確実に来年度予算および関連施策に反映させること。議論の過程で指摘された、水産無償の廃止、ノンプロジェクト無償の見返り資金の情報公開、JICA所有の海外投資有価証券の精査・売却についても実現すること。

有償資金協力に関しても、事業仕分けと同様の議論を行うこと。

大規模経済インフラ事業には無償を供与するべきではないこと。経済効果の期待できる大規模経済インフラ事業(道路、橋梁、電力等)は、有償資金協力のもとに実施するべきであり、一方で、利用の見込めない大規模経済インフラを無償資金協力で実施することは不適切。

小切手外交(総額プレッジ)の廃止。総額プレッジは、巨大インフラの協力事業を増加させ、国によっては人権や汚職・腐敗などの深刻な社会的な課題を抱える途上国に対して、その構造的な問題を温存するような野放しの資金供与につながりかねない。

ODA案件を審査、評価する仕組みの確立。そのための議論の場の設置。外務省・JICAからの独立性を高めた審査・評価システムの構築が不可欠。


今回仕分けの対象とならなかった有償資金協力部門は、9,260億円(平成21年度、一般会計からの出資金1,273 億を含む)と巨額であり、JICAの主要な業務の一つとなっています。

しかしながら、過去実施・提案された有償資金協力事業の中には、事業効果が発現していないもの、事業ニーズが疑問視されるもの、公害等大きな環境被害をもたらした事業も含まれています。ニーズのあいまいな有償資金協力事業を残すことは、他の関連予算の無駄な執行にもつながります。

意見書の提出団体の一つFoE Japanは、「すべての案件について事後評価が実施されているものの、ODAの失敗の教訓が案件形成や審査に活かされていない。また、事業ニーズも含めた事業審査を独立的な視点で行う仕組みにかけている」としています。 量から質の時代に、ODAも岐路に立たされていると言えるでしょう。

連絡先:
国際環境NGO FoE Japan:清水 (TEL: 03-6907-7217)
「環境・持続社会」研究センター(JACSES):田辺 (TEL: 03-3556-7325)
メコン・ウォッチ:満田 (TEL: 03-3832-5034 )

別添:意見書本文

意見書[PDF]

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